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40代で管理部門に転職できるのか|求人倍率3.28倍と0.65倍を分けるもの

経理、人事、総務、法務。管理部門で働いてきた40代が転職を考えると、最初に気になるのは「この年齢で、まだ求人はあるのか」だと思います。

結論から書くと、同じ管理部門でも、どちら側の仕事として見られるかで、求人の厚さがまるで違います。dodaの転職求人倍率では、「企画・管理」は3.28倍、「事務・アシスタント」は0.65倍でした(2026年8月)。5倍の差です。

私は管理職として、中途採用の面接をする側にいます。管理部門の候補者の書類を読んでいて思うのは、この差は経験の長さではなく、経験の書き方で決まることが多いということです。

この記事では、まず数字を確かめ、次に面接する側が管理部門の40代のどこを見ているかを書きます。

40代で管理部門に転職できるのでしょうか?

できます。ただし、「企画・管理」の側の仕事として見てもらえるかどうかで、入口の広さが変わります。

dodaが毎月出している転職求人倍率は、転職希望者1人に対して中途採用の求人が何件あるかを示した数字です。職種別に見ると、管理部門にかかわる2つの区分で大きな差があります。

時点企画・管理事務・アシスタント全体
2024年8月3.64倍0.49倍—
2025年8月3.14倍0.43倍—
2026年8月3.28倍0.65倍2.86倍

「企画・管理」は全体の2.86倍を上回っていて、ここ3年は3倍台で推移しています。一方、「事務・アシスタント」は1倍を下回ったままです。求人より、希望する人のほうが多い状態です。

ひとつ注意があります。dodaの説明では、転職希望者の職種は「希望する職種」ではなく「直近の仕事の職種」で分けられています。つまりこの数字は、いまどちらの区分の仕事をしている人が、どれだけ求人に恵まれているかを表しています。

同じ管理部門なのに、なぜこれほど差が出るのでしょうか?

紙が積まれた机と、紙1枚だけの机

会社が外から採りたいのは、処理する人より、仕組みを決めて変えられる人だからです。

経理でいえば、伝票を正確に処理する仕事と、決算の締めを早めるために手順を作り直す仕事。人事でいえば、入退社の手続きを回す仕事と、評価制度を見直す仕事。どちらも管理部門の仕事ですが、採用する側から見ると別のものです。

処理の仕事は、社内で人を育てるか、システムや外部への委託に置き換える選択肢があります。仕組みを決める仕事は、経験のある人を外から連れてくるほうが早い。だから、求人が「企画・管理」の側に厚くなります。

40代の管理部門の人は、たいてい両方の仕事をしてきています。問題は、職務経歴書で処理の側ばかりを書いてしまうことです。

面接する側は、管理部門の40代のどこを見ているのでしょうか?

「何を処理してきたか」より、「何を決めて、何を変えたか」です。

私が管理部門の候補者の書類を読むときに、まず探すのは次の3つです。

  1. 規程や手順を、自分で作ったか、変えたか。社内規程の改定、締めの手順の見直し、申請の流れの作り直し。誰かが作ったものを守ってきただけなのか、自分が変えたのかで、任せられる範囲が変わります
  2. 他の部署を動かした経験があるか。管理部門の仕事は、他の部署に何かをお願いしないと進みません。期日を守ってもらう、資料を出してもらう、ルールを守ってもらう。ここで苦労した話がある人は、入社してからも話が早いです
  3. 判断の基準を説明できるか。例外の申請が来たときに、どこまでなら通して、どこからは断ったのか。基準を言葉にできる人は、仕組みを作る側の仕事を任せられます

逆に、書類から読み取りにくいのは、担当した業務の名前がずらりと並んでいるだけの経歴です。「月次決算」「給与計算」「社会保険手続き」と書いてあっても、そこで何を判断したのかが分かりません。

職務経歴書には、何をどう書けばいいのでしょうか?

短い線だけの紙と、書き足しのある紙

業務の名前のあとに、「そこで何を変えたか」を1行ずつ足すことです。

たとえば、こう書き換えます。

  • 書き換える前:月次決算業務を担当
  • 書き換えた後:月次決算を担当。締めの手順を見直し、各部署からの資料の提出期限を前倒しした

数字があれば足しますが、数字がなくてもかまいません。大事なのは、処理の仕事の中に、自分が判断して変えた部分があったことを見せることです。

40代は、変えた経験が何かしらあるはずです。忙しくて手順を簡単にした、後輩のために引き継ぎの資料を作った、監査で指摘された点を直した。本人にとっては当たり前のことほど、書類から抜けやすいのです。

管理部門の未経験から、40代で移ることはできますか?

難しいと考えておいたほうがいいです。

上に書いたとおり、管理部門で外から採りたいのは、仕組みを決めた経験のある人です。未経験の40代には、その経験を書類で示す材料がありません。事務の側の求人は、そもそも倍率が1倍を下回っています。

ただ、まったく道がないわけではありません。営業や現場で、予算の管理や、チームの勤怠と評価、取引先との契約の確認をしてきた人は、管理部門の仕事の一部をすでに経験しています。職種の名前ではなく、やってきた仕事の中身で管理部門に近いところを探すことになります。

管理部門の転職は、どこに相談すればいいのでしょうか?

管理部門に特化した転職エージェントを、一社は入れておくと話が早いです。

総合型のエージェントでも管理部門の求人は扱っていますが、担当者が管理部門の仕事に詳しいとは限りません。「規程を変えた経験」が強みになることを、相手が分かっていないと、書類の書き直しも求人の選び方もずれていきます。

管理部門に特化したエージェントは、経理・人事・法務といった職種ごとの求人の事情に詳しいので、自分の経験が「企画・管理」の側でどう評価されるかを確かめるのに向いています。

まだ転職するか決めていない段階なら、先に相談先の選び方を整理しておくのも手です。40代の相談先の違いは、別の記事にまとめています。

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経理・財務・人事・総務・法務・経営企画といった管理部門と、弁護士・公認会計士・税理士の転職を扱うエージェントです。40代で管理部門の転職を考えているなら、いまの職種の経験がよそでどう扱われるかを見ておくのも一つの手です。20代から50代以上までを対象に挙げていて、年齢で入口を閉じてはいません。登録は無料です。

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まとめ

  • 管理部門の求人は、どちら側の仕事として見られるかで厚さが違う
  • dodaの転職求人倍率(2026年8月)は、企画・管理 3.28倍、事務・アシスタント 0.65倍
  • 会社が外から採りたいのは、仕組みを決めて変えられる人
  • 面接する側が見ているのは、規程や手順を変えたか/他部署を動かしたか/判断の基準を言えるか
  • 職務経歴書は、業務の名前のあとに「何を変えたか」を1行足す
  • 相談するなら、管理部門に特化したエージェントを一社入れておく

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出典

  • doda「転職求人倍率レポート(データ)」職種別(2024年8月・2025年8月・2026年8月)、「転職求人倍率レポート(2026年8月)」2026年9月17日発表(2026年10月4日閲覧)

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